東京、日本 - Media OutReach - 2021年4月14日 - 中豪間の二国間関係は2020年を通じて急激に悪化し、とりわけ石炭、大麦、牛肉、ワインや綿など数多くのオーストラリアの輸出物に対して公式および非公式の貿易障壁を中国が課すことになった。とはいえコファスは、オーストラリアのGDPが今年にも2019年水準に回復すると期待している。しかし、両国間の緊張の激化により、オーストラリアに対する中国の姿勢は硬化するのではないかという懸念が増しており、オーストラリアのサービス輸出、特に観光業や教育を対象にし始めた場合、オーストラリアGDP2%がリスクにさらされうる。

 



中豪両国間での摩擦の理由

中国とオーストラリアの二国間関係は、国家安全保障、経済、貿易から外交政策、国内政治に至るまで多面的である。中豪の貿易関係は、オーストラリアの反ダンピング委員会が中国産アルミニウム押出材への調査が行われた結果、2020年2月28日に中国のステンレス鋼の流し台に反ダンピング関税を拡大適用した際に悪化し始めた。昨年3月から7月にかけて、鉄鋼のような中国製品に対してさらなる8つもの追加反ダンピング措置が講じられた[1]。2020年4月19日、オーストラリアは新型コロナウイルスの感染源の調査を要請し、COVID-19のアウトブレイクへの対応をめぐり中国に圧力をかけた。2020年5月、中国は2018年に始まった調査を理由に、中国へのオーストラリア産大麦輸入に反ダンピング税と反補助金税を課した。その後中国は、ワインなどその他のオーストラリアの輸出品にも関税をかけたり、牛肉や木材から綿や石炭に至る製品に公式および非公式の禁止措置を打ち出した。

 

強靭なオーストラリア経済

中国がオーストラリアの輸出総額の3分の1以上を占めるため、貿易上の摩擦の高まりは、オーストラリアの経済成長予測にとって潜在的な脅威と見られている。しかし、オーストラリアから中国への主な輸出品である鉄鉱石は、適切な代替輸入元が欠如しており現在の摩擦対象からは外されている。その一方、中国の貿易措置にも関わらずオーストラリア経済はパンデミックからの堅調な回復を続けており、感染抑制措置の緩和を受けて景気情勢が通常に向けて移行していることから、2020年後半の両四半期は連続してGDPの成長を記録している。

 

二国間関係がさらに悪化する可能性

現在のところ中国の貿易制限は、以下の2つの要因により広範囲なオーストラリア経済に対して限定的な影響しか与えられていない。まず、影響を受けたセクターにおいて大麦についてはサウジアラビアや、綿については東南アジア諸国のように、代替市場を見つける能力があったこと。次に、鉄鉱石や天然ガスなどの主な輸出品は中国から標的にされなかったことが挙げられる。両国が国家主権のレンズを通じてこの摩擦を解釈しているため、状況が近いうちに回復することは考えにくい。コファスでは、オーストラリアのGDPは今年にも2019年の水準に回復すると期待している。中豪間の緊張のさらなる悪化はアジア諸国が注意深く観察しており、仮に同じ状況となれば同様であろう経済的なインパクトを想定している。さらに、米中間で戦略的競争や政治的な相違が続く中、アジア諸国はどちら側かの選択を強要された場合、苦境に立たされることとなる。

 

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